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【相続の基本】誰がいくらもらえる?法定相続人と相続税の仕組みを解説
相続は「いつか」じゃない。「いま」知るべき基本ルール
プラチナちゃん:相続って、うちもそろそろ考えないと…。でも何から始めたらいいのか全然分からないわ…。
ミントちゃん:大丈夫です!相続の不安は、まず「基本ルール」を知ることから解消できますよ。この記事で「誰が」「いくら」もらえるのか、という一番大事なポイントから確認しましょう。
親が高齢になり、「もしもの時」を考えると、相続について漠然とした不安を感じる方は少なくありません。大切な家族を亡くした悲しみに加え、遺産の分け方をめぐって家族関係がこじれてしまう「争続」は、誰もが避けたい事態です。
このような不安を解消し、円満な相続を迎えるための最も強力な武器は、「正しい知識」です。特に、法律で定められた相続の基本ルールを知っておくことは、無用な誤解やトラブルを防ぐための第一歩となります。
この記事では、相続の二大基本テーマである「誰が遺産をもらえるのか?」と「税金はかかるのか?」という2つの疑問に焦点を当て、専門的な内容を分かりやすく解説します。この基本を押さえるだけで、将来への漠然とした不安が、具体的な備えへと変わるはずです。
- 相続は「いつか」じゃない。「いま」知るべき基本ルール
- 【図解】誰がもらえる?「法定相続人」の範囲・順位と割合
- 税金はかかる?「相続税」の仕組みと基礎控除
- 相続トラブルを防ぐ「基本知識」の総まとめ
- 相続に関するよくある質問
【図解】誰がもらえる?「法定相続人」の範囲・順位と割合
ミントちゃん:この章のポイントは?
プラチナちゃん:法律で決まった相続人である「法定相続人」の範囲と順位、そして「法定相続分」という取り分の目安を理解することですね!
遺言書がない場合、誰がどのくらいの割合で遺産を相続するかは、民法という法律によって明確に定められています。この法律上のルールを理解することが、相続の基本を学ぶ上で最も重要です。
相続できる人=「法定相続人」とは?(配偶者と順位)
法定相続人とは、民法で定められた、亡くなった方(被相続人)の遺産を相続する権利を持つ人のことです。法定相続人のルールには、2つの絶対的な原則があります。
- 配偶者は常に相続人になる: 亡くなった方の配偶者(夫または妻)は、他の親族の状況にかかわらず、常に法定相続人となります。ただし、法律上の婚姻関係にあることが条件であり、事実婚や内縁関係のパートナーは法定相続人には含まれません。
- 配偶者以外の親族には優先順位がある: 血族(血のつながりのある親族)には相続できる順位が定められており、上位の順位の人が一人でもいる場合、下位の順位の人は相続人になることができません。
この「順位」の仕組みが、しばしば誤解を生むポイントです。例えば、亡くなった方に子がいる場合、たとえ親や兄弟姉妹が存命であっても、彼らが遺産を相続する権利は法律上発生しません。これは「絶対的な優先順位」だからです。
最優先は配偶者と子(第1順位)と代襲相続
法定相続人の中で最も優先順位が高いのが、亡くなった方の子です。子が一人でもいる場合、相続人は配偶者と子(第1順位の相続人)に限定されます。
- 子の範囲: 実子だけでなく、養子も含まれます。また、法律上、お腹の中にいる胎児も既に生まれたものとみなされ、相続権が認められています。
- 代襲相続(だいしゅうそうぞく): もし相続が開始した時点(親が亡くなった時点)で、子が既に亡くなっていた場合、その亡くなった子にさらに子(つまり被相続人から見て孫)がいれば、その孫が親の代わりに相続人となります。これを「代襲相続」と呼びます。孫も亡くなっている場合は、ひ孫が相続人となります(再代襲)。
子がいない場合は親(第2順位)
第1順位の相続人である子や孫が一人もいない場合に限り、相続権は第2順位である亡くなった方の直系尊属(父母)に移ります。父母が既に亡くなっている場合は祖父母が相続人となります。
子も親もいない場合は兄弟姉妹(第3順位)
第1順位の子や孫、そして第2順位の父母や祖父母もいない場合に、初めて相続権が第3順位である亡くなった方の兄弟姉妹に移ります。兄弟姉妹の場合も代襲相続が認められていますが、一代限り(甥・姪まで)で、ひ孫のような再代襲はありません。
ケース別「法定相続分」の計算例【早見表】
法律で定められた取り分の割合を「法定相続分」と呼びます。これは遺産分割の話し合いがまとまらない場合の目安となる重要な割合です。主なケースの法定相続分は以下の通りです。
- ケース1:相続人が配偶者と子の場合
配偶者:1/2、子(全員で):1/2 - ケース2:相続人が配偶者と親の場合(子はいない)
配偶者:2/3、親(全員で):1/3 - ケース3:相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合(子も親もいない)
配偶者:3/4、兄弟姉妹(全員で):1/4
| 相続人の組み合わせ | 配偶者の相続分 | 子(第1順位)の相続分(合計) | 親(第2順位)の相続分(合計) | 兄弟姉妹(第3順位)の相続分(合計) |
|---|---|---|---|---|
| 配偶者 と 子 | 1/2 | 1/2 | – | – |
| 配偶者 と 親 | 2/3 | – | 1/3 | – |
| 配偶者 と 兄弟姉妹 | 3/4 | – | – | 1/4 |
| 子 のみ | – | 全て | – | – |
| 親 のみ | – | – | 全て | – |
| 兄弟姉妹 のみ | – | – | – | 全て |
税金はかかる?「相続税」の仕組みと基礎控除
ミントちゃん:相続税って全員が払うの?
プラチナちゃん:いいえ!遺産総額が「基礎控除額」を超えなければ、相続税の申告も納税も不要なんですね!
遺産を相続したからといって、必ずしも全員が相続税を支払うわけではありません。実際には、多くのケースで相続税はかかりません。その鍵を握るのが「基礎控除」という制度です。
相続税がかかる場合・かからない場合の分岐点
相続税がかかるかどうかは、「課税対象となる遺産の総額」が「基礎控除額」を上回るかどうかで決まります。
ここでいう「課税対象となる遺産の総額」とは、預貯金や不動産などのプラスの財産から、借金や未払金、葬儀費用といったマイナスの財産を差し引いた、正味の遺産額のことです。この金額が基礎控除額以下であれば、相続税の申告も納税も原則として不要です。
相続税の「基礎控除額」とは?計算方法と注意点
基礎控除額は、すべての相続に適用される非課税の枠であり、以下の計算式で算出されます。
この計算式から分かる通り、基礎控除額は法定相続人の数が多ければ多いほど増額され、非課税枠が大きくなります。
| 法定相続人の数 | 計算式 | 基礎控除額 |
|---|---|---|
| 1人 | 3,000万円 + (600万円 × 1人) | 3,600万円 |
| 2人 | 3,000万円 + (600万円 × 2人) | 4,200万円 |
| 3人 | 3,000万円 + (600万円 × 3人) | 4,800万円 |
| 4人 | 3,000万円 + (600万円 × 4人) | 5,400万円 |
| 5人 | 3,000万円 + (600万円 × 5人) | 6,000万円 |
基礎控除額を超えた場合でも、配偶者が相続する財産については「配偶者の税額軽減」という特例が適用されます。これにより、配偶者は最低でも1億6,000万円、または法定相続分のいずれか多い金額までは相続税がかかりません。
基礎控除額の計算における注意点(相続放棄・養子)
基礎控除額の計算で使う「法定相続人の数」には、重要なルールがあります。
- 相続放棄:もし相続人の中に遺産を一切受け取らない「相続放棄」をした人がいたとしても、基礎控除額を計算する上では、その人も法定相続人の数に含めて計算します。
- 養子:養子も法定相続人としてカウントされますが、税法上、基礎控除の計算に含められる人数には制限があります。この制限を知らないと控除額を間違えるため注意が必要です。実子がいる場合は養子1人まで、実子がいない場合でも養子2人までが、基礎控除の計算上の「法定相続人の数」の上限となります。
相続税の対象になる財産(みなし相続財産とは?)
相続税の計算の基になる財産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。
- プラスの財産:現金、預貯金、不動産(土地・建物)、有価証券(株式など)、自動車、貴金属など。
- マイナスの財産・費用:借入金、ローン、未払いの税金や医療費、葬儀費用など。
- みなし相続財産:生命保険金や死亡退職金など、故人の死亡によって遺族が受け取る財産も相続税の対象となります。ただし、これらには「500万円 × 法定相続人の数」までの非課税枠が別途設けられています。(例:法定相続人が2人の場合、500万円×2人=1,000万円まで非課税)
基礎控除額を超えたらどうなる?(申告期限)
もし遺産の総額が上記の基礎控除額を上回る場合は、相続税の申告と納税が必要になります。
- 申告・納税の期限:相続の開始があったことを知った日(通常は亡くなった日)の翌日から10か月以内です。この期限は申告書の提出と納税の両方に適用されます。
- 期限が休日の場合:申告期限が土日祝日にあたる場合は、その翌平日が期限となります。
- 申告書の提出先:相続人の住所地ではなく、亡くなった方(被相続人)の最後の住所地を管轄する税務署です。
相続トラブルを防ぐ「基本知識」の総まとめ
プラチナちゃん:法定相続人の順位と、相続税の基礎控除。2つの基本がしっかり分かったわ!
ミントちゃん:はい!この知識が「争続」を防ぐための大切な第一歩です。この基本を基に、次は家族で話したり、必要なら専門家へ相談するステップに進みましょう。
ここまで、相続における2つの最も基本的なルールについて解説してきました。最後に、重要なポイントを改めて整理します。
- 誰がもらえるか(法定相続人): 遺言がない場合、遺産を相続できる人とその割合は民法で決まっています。配偶者は常に相続人となり、それ以外は「子→親→兄弟姉妹」という絶対的な優先順位に従います。
- 税金はかかるか(相続税): 相続税は、遺産の総額が「3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)」で計算される基礎控除額を超えた場合にのみかかります。
この2つの知識は、相続という複雑な問題を前にしたときの羅針盤となります。自分がどの立場にあり、税金の心配がどの程度あるのかを客観的に把握できるだけで、漠然とした不安は大きく軽減されるはずです。
もちろん、これはあくまで基本のルールです。遺言書があればその内容が優先されますし、実際の相続手続きには多くのステップがあります。(なお、2025年からは公正証書遺言が電子化され、オンラインでの相談や手続きも可能になるなど、制度も進化しています。)この基本知識があればこそ、家族との円滑な話し合いや、必要に応じた専門家(税理士、司法書士、弁護士など)への相談もスムーズに進めることができるでしょう。
相続に関するよくある質問
A1: 法定相続人とは、民法で定められた遺産を相続する権利がある人のことです。亡くなった方(被相続人)の配偶者は常に法定相続人となり、それ以外の人には順位があります。
A2: 第1順位は子(子が亡くなっている場合は孫などの直系卑属)、第2順位は親(親が亡くなっている場合は祖父母などの直系尊属)、第3順位は兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪)です。上位の順位の人がいる場合、下位の順位の人は相続人になれません。
A3: 遺産の総額が「基礎控除額」を超える場合にかかります。基礎控除額は「3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)」で計算されます。
A4: 3,000万円 +(600万円 × 3人)= 4,800万円 となります。遺産総額が4,800万円以下であれば、原則として相続税はかかりません。
A5: 相続税の申告と納税は、相続の開始があったことを知った日(通常は亡くなった日)の翌日から10か月以内に行う必要があります。なお、申告期限が土日祝日にあたる場合は、その翌平日が期限となります。
A6: 生命保険金や死亡退職金など、故人の死亡によって遺族が受け取る財産のことです。これらも相続税の課税対象となりますが、「500万円 × 法定相続人の数」までの非課税枠が設けられています。
A7: 申告義務があるのは、遺産を相続した人全員です。相続人が複数いる場合は、原則として共同で1つの申告書を作成して提出しますが、個別に申告することも可能です。
- 【国税庁】相続税のしくみ(信頼性コメント:相続税に関する国の公式な見解や計算方法を定めている国税庁の公式サイト)
- 【法務省】相続登記の申請をオンラインで行う場合の手続のご案内(信頼性コメント:相続に関する民法の規定や登記手続きを所管する法務省の公式サイト)
- 【日本公証人連合会】遺言(信頼性コメント:公正証書遺言などを作成する公証人の全国組織であり、遺言制度に関する信頼性の高い情報を提供している公式サイト)
- 【国税庁】相続税の申告手続(信頼性コメント:相続税の具体的な申告手続きや様式について定めている国税庁の公式サイト)
- 【裁判所】相続の放棄の申述(信頼性コメント:相続放棄の手続きを管轄する裁判所の公式サイトであり、申述期間や必要書類に関する最も正確な情報を提供)


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