会社が倒産してもローンは残る!注文住宅の契約前に知るべき「2つの最重要防衛策」$$$$$

 

家が建たずにローンだけが残るイメージ。崩壊する住宅と住宅ローン契約書

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いえナビが解説

こんにちは、住宅トラブル・アドバイザーの「いえナビ」です。
夢のマイホーム計画中、まさか建築中に会社が潰れるなんて考えたくないですよね。でも、今、建設業者の倒産は過去10年で最多水準です。
結論から言います。最悪の場合、家は手に入らずローンだけが残ります。あなたを守る防衛策は「保証」と「支払い条件」の2点です。この2点をクリアしてから契約印を押してください。

この記事の要点

  • 要点1:【危機】2024年の建設業倒産は過去10年で最多。中小規模の工務店が特に危ない。
  • 要点2:【現実】家が未完成でも、銀行の「つなぎ融資」は原則として返済義務が消えない。
  • 要点3:【行動】契約前に「完成保証制度」の加入確認と、「出来高払い」に近い支払い交渉が必須。

 

  • 【現実】家が建たなくても「借金」だけが残るシミュレーション
  • あなたの資産を守る「2つの絶対防衛ライン」
  • プロが見抜く!倒産リスクが高い業者の「危険シグナル」
  • まとめ:契約印は「安全」を確保してから押せ
  • 合わせて読みたい姉妹ブログ記事
  • 瑕疵(欠陥)が見つかった場合の保証は?
  • 住宅ローン控除の手続きも把握していますか?
  • FAQ(よくある質問)
  • Q1. 大手ハウスメーカーなら倒産しませんよね?
  • Q2. 建築中に倒産した場合、着手金は返金されますか?(途中解約・返金について)
  • Q3. もし倒産したら、まずどこに相談すべき?
  • 参考文献リスト(一次情報)
  • 合わせて知っておきたい「お金とリスク」の知識
  • エンゲージメントバナー(フッター)
  • 目次

    【危機データ】なぜ今、ハウスメーカー・工務店の倒産が急増しているのか?

    いえナビが解説

    倒産リスクは今、特別に高い状態にあります。中小の建築業者が市場から淘汰される流れは止められません。あなたの契約先が「体力のない会社」でないか、データで確認しましょう。

    2024年の建設業倒産件数は「過去10年で最多」

    夢を語る営業マンの笑顔と、現実の経済状況は一致しません。帝国データバンクや東京商工リサーチの調査では、2024年の建設業倒産件数は過去10年間で最も多い水準に達しており、特に負債5,000万円未満の小・零細規模の企業が約6割を占めています。12

    | 調査機関 | 期間 | 倒産件数(負債1,000万円以上) | 特徴 |
    | 帝国データバンク | 2024年(暦年) | 1,890件 | 3年連続増加、小規模倒産が多数 |
    | 東京商工リサーチ | 2024年(暦年) | 1,924件 | 2015年以降10年間で最多 |

    この倒産の波は、以下の複合要因による「淘汰」の流れです。

    • 資材価格の高騰: 円安や国際情勢による木材・建材価格の高止まり。
    • 人手不足の深刻化: 職人や大工の人件費高騰が止まらない(建設業の人手不足倒産は全業種最多)。
    • ゼロゼロ融資の返済: コロナ禍で受けた実質無利子・無担保融資の返済が本格化し、資金繰りを圧迫。
    • 価格転嫁の困難: 大手のように契約金額にコスト増を反映させられず、赤字が常態化する中小業者が増加。特に負債1,000万円以上5,000万円未満の小規模企業が構成比5割超を占めています。8

    大手は耐えられても、体力のない地域工務店は、資材発注・人件費の支払いが先行し、施主からの入金が遅れた瞬間に「黒字倒産」に陥るリスクを抱えています。

    【現実】家が建たなくても「借金」だけが残るシミュレーション

    いえナビが解説

    最も感情的に納得できない「家がないのにローンだけ残る」という事態は、金融契約の冷徹なルールによって生じます。最悪のシナリオを明確に理解し、防衛策の必要性を認識してください。

    恐るべき「つなぎ融資」の法的・金融的罠

    多くの方が「ハウスメーカーが潰れたら、ローンもチャラになる」と誤解しています。しかし、これは法的に間違いです。

    住宅ローン(本融資)は、建物が完成し、抵当権が設定されて初めて実行されます。問題は、それまでの着工金や中間金を支払うために利用する「つなぎ融資」です。

    つなぎ融資は、施主と銀行の間で結ばれた短期・無担保の「金銭消費貸借契約」であり、工務店との請負契約とは法的に別個独立しています。

    • 金融機関のスタンス: 銀行は「お金を貸す」という義務を履行しています。工務店の倒産は施主と工務店の間の問題であり、銀行への返済義務を免除する理由にはなりません。
    • 抗弁の接続の適用外: クレジットカードの分割払いのように、販売店が不履行になった場合にカード会社への支払いを拒否できる権利(抗弁の接続)が、一般的な銀行融資には適用されません。 実務上は、多くの金融機関の契約条項で、施主は業者トラブルを理由に返済を拒めないことが明記されています。
    ※原則として返済義務は残ります。ただし、契約内容・保証の有無・金融機関の判断によっては、損失が一部回避されるケースもあります。必ずご自身の契約約款を確認してください。

    結果、業者が倒産し、本融資が実行されない状態でも、施主にはつなぎ融資の元本と利息の返済義務だけが残り、原則として「借金だけが残る」という二重苦に陥ります。3

    【事例】3,500万円の家で2,000万円を失う現実

    新潟の地場住宅メーカーの破綻事例では、施主が着手金・中間金として合計2,000万円以上を支払っていたにもかかわらず、工事はほぼ更地の状態でストップしました。4

    【イメージ】倒産時の支払い額と損失額のギャップ
    総費用(請負契約額)
    3,500万円
    支払済み金額(着工金・中間金)
    2,000万円 (60%)
    出来高査定(基礎工事完了のみ)
    700万円 (20%)
    事実上の損失(過払い分)
    1,300万円 (40%)

    ※一般的な支払いスケジュール(30:30:40)に基づいた損失イメージ

    つまりこの時点で、家はなく、ローンだけが残ります。
    しかも多くの施主は「自分だけは大丈夫」と思っていた人たちです。これが正常性バイアスの恐ろしさです。

    払いすぎた1,300万円は、業者の破産財団に対する一般の破産債権として扱われるため、回収は極めて困難です。

    破産管財人による契約解除のメカニズム

    業者が破産手続きに入ると、現場の請負契約は裁判所が選任する破産管財人の管理下に置かれます。管財人は、未履行の双務契約について、残工事の続行か契約の解除かを選択する権限(破産法第53条)を持ちます。

    稀に工事が引き継がれるケースもありますが、採算性や瑕疵担保責任のリスクを考慮し、実務上は多くのケースで契約解除が選択されます。5
    施主は自力で次の業者を探すことになりますが、責任区分が曖昧な「倒産物件」の引き継ぎは、通常よりも遥かに高い追加費用(増嵩費用)が発生します。

    あなたの資産を守る「2つの絶対防衛ライン」

    倒産リスクは避けられませんが、被害を最小限に抑えることは可能です。契約前に必ずこの「2つの防衛ライン」を構築してください。

    理想は「支払い構造」の最適化ですが、現実的には「完成保証」が最重要の命綱になるケースも多々あります。
    ご自身の資金力や金融機関の条件に合わせて、最適なディフェンスラインを敷いてください。

    防衛ライン1:支払い構造の最適化

    倒産時の被害をゼロに近づける最善の方法は、「過払い」を発生させないことです。

    過払いを避ける「出来高払い」交渉のハードル

    施主側の理想は、工事が完了した分だけ支払う「出来高払い」に近づけることですが、これには実務上の大きな壁があります。

    • 金融機関の不適合: ほとんどの住宅ローンやつなぎ融資は、「着工・上棟・引渡し」の定型スケジュール(マイルストーン払い)に合わせて設計されており、毎月の出来高に応じた細かな融資実行には対応していません。
    • 業者の抵抗: 出来高払いは、工務店にとって「資材費の立替え」を意味し、資金繰りを圧迫します。そのため、要求すると工事原価に金利負担分を上乗せされたり、契約自体を断られるケースがあります。

    【実務編】交渉の「現実的落とし所」判断基準

    「出来高払い(20:20:60)」が理想ですが、断られることも多いのが現実です。以下の3段階の基準を持ち、ご自身の契約がどのレベルにあるか把握してください。

    レベル 支払い割合例(着工:上棟:引渡) 評価・リスク
    理想 20 : 20 : 60 最強
    過払いがほぼなく、倒産しても被害は軽微。
    現実 25 : 25 : 50 合格
    多少の過払いはあるが、許容範囲内。
    ※都市銀やフラット35ではこのあたりが実質的な上限となるケースが多いです。
    最低 30 : 20 : 50
    または 30 : 30 : 40
    要・保証必須
    上棟時で過払いが大きい。完成保証制度への加入が絶対条件。
    【交渉決裂時の撤退ライン】
    完成保証制度への加入がなく、かつ着工+上棟時点で支払総額が工事出来高を20%以上上回る条件しか提示されない場合は、リスクが高すぎます。契約を見送る勇気を持ってください。

    ※どうしても条件が飲めない場合は、完成保証の補償範囲・限度額を必ず書面で確認し、「どこまで自己負担が発生するか」を把握したうえで判断してください。

    防衛ライン2:完成保証制度の加入確認

    支払い条件交渉が難しい場合や、資金的な余裕がない場合、この「住宅完成保証制度」が実質的な第一防衛線となります。

    • サポート内容: 代替業者の斡旋、増嵩費用(追加費用)の補填、前払金損失の一部補填。6
    • 重要: 「加入している=一定の審査を通過している目安」
      • この制度は、工務店が事前に保証機関(JIOや住宅保証機構など)の審査を通過し、登録しなければ利用できません。7
      • 登録の有無は、少なくともその業者が保証機関の一定の審査基準をクリアしているかどうかを確認する目安になります。
    【重要】完成保証は「魔法の杖」ではありません

    完成保証制度に入っていれば「何があっても安心」と過信するのは危険です。以下の点を知っておいてください。

    • 損失ゼロではない:あくまで「被害の軽減」が目的であり、自己負担が完全に消えるわけではありません。
    • 保証枠の上限:保証限度額(請負額の20%程度など)を超える損失は、施主の自己負担となります。
    • 制度の限界:同時多発的な倒産や、保証機関自体の免責事項に該当する場合は、期待通りのサポートが受けられない可能性もあります。具体的な保証限度額や補償範囲は保証機関ごとに異なるため、パンフレットや約款で必ず確認してください。
    ※ただし、完成保証の審査は「将来の倒産防止」ではなく、あくまで「一定時点での管理体制確認」に過ぎません。

    補償にも限界がある!「保証限度額」の知識

    完成保証制度は万能ではありません。増嵩費用や過払い金には保証限度額が設定されています。

    • 保証限度額は制度・商品ごとに異なります。
      • 例えば、前払金や増嵩工事費用について、請負金額の一定割合(商品によっては合計で請負金額の30%を上限とするケースなど)が上限として設定されています。
      • 具体的な保証限度額や補償範囲は保証機関ごとに異なるため、パンフレットや約款で必ず確認してください。
      • 損失がこの限度額を超えた場合、超過分は施主の自己負担となります。

    | 保証内容 | 補償されるもの | 注意点 |
    | 役務保証 | 代替業者の斡旋・引き継ぎサポート | 斡旋できてもコスト増は避けられない。 |
    | 金銭保証 | 増嵩費用、過払い金損失の一部補填 | 保証限度額が設定される。全額補償ではない場合がある。 |

    プロが見抜く!倒産リスクが高い業者の「危険シグナル」

    「危ない会社」には共通点があります。財務諸表が見られなくても、ビジネスモデルの歪みや契約書の不備からリスクを察知することは可能です。

    1. ビジネスモデルから見るリスク

    | 危険シグナル | 解説 | 理由(構造的リスク) |
    | 注文住宅「一本足打法」 | 自社分譲(建売)を持たず、注文住宅のみで経営している。 | 土地資産を持たないため資金調達力が弱く、受注減が即・資金ショートに直結しやすい。 |
    | モデルハウスを持たない | 経費削減を謳い、実店舗やモデルハウスを持たない(極端なローコスト)。 | 一見合理的だが、資産背景が薄弱で、自転車操業に陥っているケースが多い。 |
    | 短期間での急拡大 | エリア拡大、支店開設、派手な広告を短期間で連発している。 | 現場の管理能力を超えた受注は、品質低下とコスト増を招き、黒字倒産の典型的なパターンとなる。 |

    2. 契約書・現場から見るリスク

    契約前にここだけはチェック!条文リスト

    • 前払金の返還規定: 解約時に支払済みの金銭がどう扱われるか明記されているか。
    • 倒産時の契約解除条項: 業者が破産・再生手続に入った場合、施主側から即時に解除できる条項があるか。
    • 完成保証の明記: 口約束ではなく、契約書または重要事項説明書に「住宅完成保証制度を利用する」旨が記載されているか。

    | シグナル(現場) | 解説 | 理由 |
    | 職人が来ない | 工期が遅れ、現場が止まる。 | 下請けへの未払いでボイコットされている可能性。 |
    | 資材が届かない | 必要な建材が現場にない。 | 資材問屋への支払いが滞り、納入停止になっている。 |

    まとめ:契約印は「安全」を確保してから押せ

    いえナビが解説

    家づくりはロマンですが、契約は**徹底的なリアリズム**です。最悪の事態を知り、最悪の事態に備えてこそ、心から安心してマイホームの完成を待つことができます。確認すべきは「間取り」や「キッチン」だけではありません。「会社の体力」と「契約の安全性」です。

    【最終確認】契約延期の判断基準

    本契約前に、以下の3点を書面で確認できない場合、契約は延期してください。

    • ✅ 完成保証の登録証(利用証明)
    • ✅ 支払い割合(過払いが許容範囲か)
    • ✅ 倒産時の契約解除条項

    いえナビからのTo Do(契約前に必ずやること)

    • アクション1:【確認】契約書にサインする前日までに「住宅完成保証制度の登録証」の提示を求める。
    • アクション2:【交渉】支払いスケジュールを確認し、**自衛できるライン(25:25:50等)**まで交渉する。
    • アクション3:【記録】現場の進捗状況をスマホで写真・動画に記録する習慣をつける(万が一の証拠保全のため)。

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    FAQ(よくある質問)

    Q1. 大手ハウスメーカーなら倒産しませんよね?

    A. **「倒産しない」とは断言できません。** 過去には大手グループの関連会社や、地域トップクラスの地場大手が破綻した事例も存在します。大手であれば体力があるのは事実ですが、市場の急激な変化(資材高騰、金利上昇)は予期せぬリスクをもたらします。「大手だから大丈夫」という**正常性バイアス(過信)**こそが、最大の敵です。保証制度の確認は、大手であっても行うべき鉄則です。

    Q2. 建築中に倒産した場合、着手金は返金されますか?(途中解約・返金について)

    A. **全額返金される可能性は極めて低いです。** 建築中に倒産した場合、契約は途中解約(解除)となりますが、すでに支払った着手金や中間金は、工事の出来高(進んだ分)と相殺されます。多くの場合「払い過ぎ(過払い)」の状態になりますが、その過払い分は破産財団からの配当となるため、戻ってくるのは数%程度、最悪の場合はゼロになることも覚悟しなければなりません。

    Q3. もし倒産したら、まずどこに相談すべき?

    A. **まずは契約書に記載されている「住宅完成保証制度」の保証機関に連絡してください。** その後、地元の**弁護士会**や**法テラス**などの法律の専門家にご相談ください。破産管財人との交渉が始まる前に、法的な権利と清算の仕組みを理解しておく必要があります。決して、倒産した会社の元営業担当者や、現場に残された下請け業者の言うことを鵜呑みにしないでください。


    【免責事項】
    本記事は、住宅建築における一般的なリスク管理と契約時の注意点を解説するものであり、特定の企業や業界全体を批判・中傷する意図はありません。契約内容や個別の事情により、法的判断や対応が異なる場合があります。具体的なトラブルについては、弁護士等の専門家へご相談ください。

    参考文献リスト(一次情報)

    合わせて知っておきたい「お金とリスク」の知識

    家づくりは人生最大の買い物です。金利上昇や経済リスク、家計防衛についても同時に備えましょう。

     life-risk-forecast.com

     plamin-note.hatenadiary.com

     outix-bosai.com

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