
最終更新日:2026年01月11日
「お湯が出ない……。でも、まだ騙し騙し使えば大丈夫だろう」
そう自分に言い聞かせているうちに、気づけば修理費用が通常の数倍に跳ね上がり、最悪の場合は「給湯器がない生活」を数週間も強いられる……。これは決して他人事ではありません。住宅設備のプロである私の元には、後を絶たず「あの時、交換しておけばよかった」という悲鳴にも近い相談が寄せられています。
この記事では、現場で目撃した有事の際の高額請求の実態と、最新のメーカー別費用相場、そして家計を守るための「計画的交換」の全手順を公開します。
住宅設備、とくにガス給湯器などの設計標準使用期間はおおむね「10年」とされています。10年を過ぎると故障リスクが高まり、突然の故障や事故につながる可能性が大きくなります。平常時の適正な交換費用は総額10万〜30万円程度ですが、壊れてからの緊急対応では、状況により相場の数倍(60万円超)、極端なケースでは100万円近い提示を受けるリスクも、消費生活相談や業界内で報告されています。
給湯器を含め、住宅設備の価格は原材料(銅・半導体等)の高騰により年々上昇しています。近年では、値上げ分を適正に価格転嫁できず経営破綻する施工会社も出ているほど市場は逼迫しています(※帝国データバンク調査参考)。
「壊れるまで使えば節約になる」と思ったら大間違いです。数年先送りにした結果、本体代金が数万円上乗せされ、さらに故障時の緊急対応で多額の損失を出す……これが現実です。設備が古くなっているなら、「今、この瞬間が一番安い」と考えて、早めに動くことを強くおすすめします。
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現場のプロが目撃した「壊れてから動く」ことの恐ろしい代償
いえナビ:有事の際、住宅設備は「お金を出せばすぐ手に入るもの」ではなくなります。パニック状態は悪徳業者にとって絶好の獲物です。
- 設計標準使用期間(10年)超えは故障率が指数関数的に上昇
- 非常時は供給逼迫により費用が通常相場の2〜3倍に跳ね上がるリスクあり
- 「安すぎる」ネット業者は手抜き工事や再修理による追加費用のトラブルが頻発
通常時に多発する「安物買いの銭失い」の罠
私は大手ガス会社の社員として日々、保安点検などでお客様のお宅を訪問します。そこで15年以上経った古い給湯器を見つけると、保安の観点から「そろそろ寿命ですので、お見積りだけでも」と誠実に提案します。しかし、残念ながら多くの返答はこうです。
「あんたのところは信用はあるけど高い。もっと安いところで買うから今はいい」
「買わせようとしてるだけでしょ?壊れてから考えるよ」
根底にあるのは「まだ動くから大丈夫」という謎の自信です。しかし、そんな方に限って、数カ月後に悲痛な声で電話をかけてこられます。
「ネットで安い業者に頼んだら、工事が適当で水が漏れている。つけ直してくれ」
「修理を頼んだのに直っていないし、再修理に追加費用を吹っかけられた」
不自然な安さを謳う業者は、工事の質を犠牲にしているケースがあります。結局、再修理や構造への二次被害修繕で、最初から適正価格で頼むより遥かに高くつく……これこそが、現場で繰り返される「安物買いの銭失い」の正体です。
コロナ禍の教訓:条件次第では100万円近い請求も
供給が不安定な「非常時」には、さらに残酷な現実が牙を剥きます。半導体不足で「給湯器難民」がニュースになった頃、私の勤め先にはまだ数台の在庫がありました。私は古い機器をお使いのお客様に「在庫がある今のうちに」と必死で勧めましたが、その方も「大丈夫。他所で安くやるから」と自信満々に断られました。
その1ヶ月後、私たちの在庫が完全に底をついたタイミングでその方から電話がありました。「昨日壊れた、そっちで交換しろ。いつできる?」というのです。在庫がないためお断りすると、衝撃的な言葉が返ってきました。
「なんで無いの?あの時断ったから嫌がらせか!お前らのところはガスの元締めだろうが!」
※このような言葉が出てしまうほど、有事では人間の判断力が大きく低下します。さらにその3日後、再度の電話で「別会社で見つけたが、特殊工事と供給逼迫を理由に、80万〜100万円近い金額を提示された。明らかにぼったくりだ、そっちで交渉しろ」と泣きつかれました。非常時には、足元を見る業者が横行し、相場の数倍の価格が「当たり前」になります。一度断ったプロに泣きついても、有事のパニックの中では救いの手は差し伸べられないのです。
| 比較項目 | 通常時(計画的交換) | 非常時(故障後) |
|---|---|---|
| 費用相場(総額目安) | 10〜30万円前後 | 60〜100万円 ※逼迫状況・特殊工事等による |
| 工事の質 | 丁寧・規定通りの施工 | 突貫工事・水漏れリスク大 |
| 業者の選択肢 | 信頼できる業者を選べる | 「今できる業者」に従うのみ |
【2025年最新】ふろ給湯器のメーカー別・タイプ別費用比較
いえナビ:実際の最新データ(2025年6月時点)を基に、メーカーごとの販売価格(基本工事費込)を比較しましょう。
- 最新相場は税込・工事費込で15万円〜20万円台が中心(24号オート・フルオート)
- 「エコジョーズ」は初期費用が2〜3万高いが、10年間のガス代節約で相殺可能
- 追加工事費(配管カバー、特殊排気等)の有無を事前に確認することが最安への鍵
メーカー別ふろ給湯器の販売価格(税込・基本工事費込)
| メーカー・タイプ | 型番例 | 販売価格(目安) |
|---|---|---|
| リンナイ:エコジョーズ | RUF-E1616SAW(A) | 183,700円~ |
| リンナイ:従来型 | RUF-A1615SAW(C) | 153,246円~ |
| ノーリツ:エコジョーズ | GT-C1672SAWBL 20A | 184,096円~ |
| ノーリツ:従来型 | GT-1670SAWBL 20A | 161,111円~ |
| パロマ:エコジョーズ | FH-E1612SAWL | 156,873円~ |
| パロマ:従来型 | FH-1613SAWL | 153,439円~ |
※注:同じ商品シリーズにおける最低の販売価格。一般的な戸建て・マンション設置における目安です。
ぼったくり・詐欺被害を防ぐ!賢い「計画的交換」の3ステップ
いえナビ:パニックを避ける唯一の方法は、平常時の「準備」です。壊れる前に動くことには、計り知れないメリットがあります。
- 壊れる前に動けば「在庫状況」と「保障内容」を冷静に比較・選択できる
- 「無料見積もり」を2社以上取ることが最安値と安全を両立する唯一の近道
- 住宅省エネ事業などの最新の補助金を活用することで、実質負担を大幅に軽減可能
ステップ3:通常時に「相見積もり」を取っておく
「壊れていないのに見積もりを取るのは失礼では?」と考える必要はありません。むしろ、誠実な業者ほど「予備知識としてどうぞ」と歓迎してくれます。見積もりだけなら無料ですし、自分の家が「いくらでできるのか」「現在の在庫状況はどうなのか」を把握できるのは、有事における最強のアドバンテージです。
また、値段だけでは分からない「保障の内容や期間」を壊れる前に比較できるのも大きなメリットです。複数社から見積もりを取ることは、安くて保障が手厚い優良業者に出会うための、最も確実な近道です。
「うちの給湯器、そろそろかな?」と思ったら、まずは以下のサービスで相場と在庫を確認してみましょう。壊れてパニックになる前に、選択肢を広げておくことが最大の自衛策です。
※見積もり・相談は完全無料です。在庫の確認だけでも大きな安心に繋がります。
まとめ:非常時に慌てないための「生活防衛」を今日から始めよう
住宅設備は暮らしを支えるインフラです。壊れてから「100万円」を支払うリスクを、平常時の「無料の見積もり」と「計画的な準備」で回避してください。
※給湯器が壊れるタイミングは、「仕事が忙しい日」「寒波の朝」「連休初日」が圧倒的に多いのが現場の実感です。不運が重なる前に、最初の一歩を踏み出しましょう。
- 自宅の給湯器の「製造年月」をスマホで撮影する(10年超えは要検討)
- 住宅設備の価格は原材料高騰により上昇中です。早めの交換が最大の節約です。
- 通常時に信頼できる業者へ見積もり(無料)を依頼し、在庫と保障を確認する
著者:いえナビ
住宅設備アドバイザー / 費用相場・防犯対策専門家



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